短編小説~♪
なんか続きそうな感じですが、どうなんでしょう?!(笑)
『つづきを読む』からどうぞ☆
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「あ、あの!」
思い切って彼に声をかけると、彼は不思議そうな顔をして振り向いた。
「オレ?」
彼は自分を指す。
「あ、はい。その・・・」
ごくん、っと息を呑んで、私は意を決する。
「少しお時間よろしいですか?!」
声が裏返ってしまったのは仕方がない。
彼の隣にいたお友達さんがヒューヒューっと私たちを冷やかす。
「ああ、いや。その。
決してやましいこととかしませんから。安心してください!」
「・・・へ?」
彼が奇妙な顔をしたので、私はハッと口を押さえる。
心の声が漏れてたー!
うわ。どうしよ。
ちちちがうんです!決して、そんなっ!
あわあわと、私は熱い頬を押さえながら無意味に誤る。
「ごめんなさい。違うんです!えっと・・・」
どうしよう。こんな所で。
彼をちらりと見上げると。
横にいるお友達さんが「この子おもしれー」っと笑っていたが、今はそんなの気にしている場合ではない。
私は彼の腕を取り、ぐいっと引き寄せ、彼の耳に口を寄せた。
ええい!女は度胸!!
できるだけ公に言いたくなかったのだが。
早くこの状況から脱出したい。
周りの方々に聞こえないよう配慮しながら、私はひっそりと彼に言う。
「・・・社会の窓、開いてますよ」
「?!」
バッと、勢いよく彼が私を剥がして、ズボンを確認し、顔を赤らめる。
「おおお、ども」
恐縮し、小さく私に頭を下げた彼を見届け、私はススッと後ろに下がる。
「では。失礼しまった!」
ビシッと敬礼したはいいが、焦っていた私は盛大に噛んだ。
NOー!!
『失礼しまった』って何だよ?!しまった、って!
これじゃあ、私、変な人じゃん?!
自分の失態に心の中でツッコミ、私は慌てて回れ右して駆け出した。
ぬぉおおおお!
はーずーかーしーーーー!!!!
顔から火が噴出しそうなくらい、熱が込み上げ、私は急く。
親切心なんて出すんじゃなかった!
私のバカー!!!
うえええん!と泣きたくなって、私は学校の隅で縮こまり。
どうか皆さま、この日のことは忘れてください!
と、切実な思いを願うのだった。
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次の日。
廊下でばったり彼の横にいたお友達さんに会い、
「あー!昨日の面白い子だー!」
っと指を指され、ずりずりと彼のいる教室へ連れて行かれてしまうのだが、
それはまた別の話。
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え。
何かいてるの自分!(笑)
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