マニキュアを塗った。

イチゴ色のマニキュア。

やらなきゃいけないことがたくさんあるから。

怠けてなんかいられないんだ。

輝かしかったあの頃を想いだして、

今だって　あの頃に負けないくらい　輝いていると
胸を張っていえるように

あの頃の私に　羨ましがられるような人生にしてやる

過ぎたときは戻らないから

私は今を生きるよ

このとき　この瞬間を


誰にも負けない笑顔を添えて

見えないものを探していた

声にならない叫びをあげて

見えない何かを探していた

手にすることが出来ないと 昔 捨てられた願いの中で

笑顔をふりまきながら
誰にも言えない想いを抱えて

笑顔を涙に変えることが出来たならどんなに楽だろう

素直にあなたに頼れたらどんなに救われるか

叶えられない願いは風化することなく
私に降り積もる

静かに
密やかに

痛みを含んだ言葉は冗談に変えて

自分に言い聞かせるように
何度も唱えた
「大丈夫」

笑顔に変えた痛みと涙を
どこに連れていけばいいのかな

見つからないの
見つけたいのに

見せたくないの
見つけてほしいのに

変わらないものがほしかった。

変わるものがほしかった。


時間の流れは無常にも私たちを大人にさせて

考える暇もなく　私たちは　ここから足早に過ぎていく


どうして　と　尋ねる暇もなく
なぜ　　　と　咎める理由もなく


私たちは　環境の変化と共に　その身を変える


変わらないよ　と　笑った君の笑顔は　過去に消えて

変わってないよ　と　笑った君の横顔は　未来を見ていた


時たま現れる　過去の幻影が　今の君と重なって
ほんの少し　僕を混乱させる

変わらないと言った君は　微かに　変わり
変わっていないよと言った君は　確かに　変わった

ねぇ　あのときの約束を覚えていますか？

僕らが大人になったときに再び開かれる　あの小箱を
幼き日　未来への希望を込めた　あのタイムカプセルの中身を

あなたは　まだ　覚えていますか？

あのときの気持ちを
あのときの笑顔を
あのときの衝動を

未来ばかり見つめて　過去を見つめなおすことを　忘れていませんか？


未来を駆けてゆく　僕らは　過去を見つめて

あのときの気持ちを　なくさぬように　胸にしまいこんだまま

新しい明日へ　立ち向かっているのでしょうか



たまには　開けてあげるといい

幼き日の貴方の記憶を

君の背中を追いかけて

君と肩を並べよう　なんて　もう　いいんだ


僕は僕で　君は君で


僕の涙を預ける場所は　君のところではないけれど

僕が笑顔を浮かべる場所は　いつだって

君のところに　辿り着くだろうから