「…姉さん。僕に一服盛りましたね？」
「あら、いやだ。可愛い弟にそんなことする筈ないでしょう？」
「じゃあこれは何なんですか！！」
「とても似合っているわ。さすが我が弟」
「自分のセーラー服を弟に着せて愉しまないで下さい！！」
「・・・そんなに怒鳴らなくても」
「僕に女装する趣味はありません！！」
「似合っていればそれでいいじゃない。可愛いわよ」
「嬉しくないです」
「ふふ。そんな謙遜しなくていいのに」
「いや、してませんから。…というか、なんで姉さんが僕の学ラン着てるんですか？！」
「似合うから」
「即答ですか…」
「ええ。本当のことだもの」
「姉さんにはセーラー服のほうが似合いますよ」
「そんなっ…！！」
「そこでショックを受けないで下さい。…仕方ないでしょう。姉さんは女なんですから」
「嫌よ！！私は白馬に乗った王子様を待つ姫にだけはなりたくないの！」
「なら、ならなきゃいいだけの話しじゃないですか」

「私は、騎士（ナイト）になるの！！」

「・・・勝手にしてください」

「だから、我が弟である貴方は、姫になるのよ！！」

「？！、なんですかそれはーー！！」

＋＋＋

とある姉弟の日常会話。