え~。これまた短編小説です(笑)
べ、別にwebページを作るのが面倒だからブログに載せてるわけじゃありませんよ?
(誰もそんなこと聞いてない/笑)
読む方は下の『つづきを読む』からどうぞ。
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君と僕とを終らせて
そのままでいいよ。と手を差し伸べる貴方を、これまで生きてきた中で一等胡散臭い人間だと思ってしまったのは、今も昔も秘密のまま。
きっと、私でなければそうは思わなかったことだろう。
なにせ、貴方は「優しい御人」。
皆から慕われて敬われ愛され、羨望と嫉妬の的になる神様に愛された人だから。
見目麗しく、誰をも魅了する目鼻立ち、言動、性格・・・良い所をあげたらきりが無い。そう他者から言われるほどの人だから。
まさか貴方も私にそう思われているとは思うまい。
「完璧」と言われる貴方に不信感を懐き、できるだけ近づかないように出会わないように生きてきたのに、それが逆に貴方を引き寄せるだなんて――…。
どういう神経をしているんだ。コイツは。と密かに悪態をついているのも、未だに秘密。
ばれていないとは思わないけれど、わざわざそれを口にして確証を与えてやるほど私は馬鹿ではない。
どういう訳かアイツに気に入られ、付き纏われるようになってから私の生活は一変した。
平穏な日々を返して欲しい。
切実に。
だいだい私に懐く理由が理由だ。
アイツ曰く、お前は他の奴らとは違う。だそうで。
ただ単に私がアイツを好きじゃないことが気に入らないとしか考えられない。
絶対これは嫌がらせだ。
最上級の。最大級の。
「――なぁ、もういい加減、俺のもんになっちまえよ」
楽になりたければ、認めてしまえ。と言うかのように。
甘い誘惑が耳元で囁かれる。
好きだ。と。
***
思えば「完璧」と称されるアイツが「完璧」を崩す「欠落」を見落とす筈がないのに。
―――あぁ
最初から、間違っていたのだ。
私たちの出会いは。
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